2011.05.10

独Linotypeで活躍されており、映画「Helvetica」の日本語字幕も監修された小林章氏の著書。出版されてすぐに購入し、楽しく読ませていただいたのだが、紹介するのがすっかり遅くなってしまった。
この本には「ブランドのロゴはなぜ高級そうにみえるのか」「Xは2本の斜め線は実は繋がっていない」「Aの右側の棒が太い理由」「ブルガリのロゴはなぜUをVと綴ったのか」といった、欧文フォントにまつわるトリビアがいっぱい載っている。欧米の街中で撮影した写真も数多く掲載されており、ガイドを聴きながら海外の街を散歩するように、ごく普通の人でも楽しく学べるだろう。
街角の看板や映画のタイトルなど、普段我々が目にする文字がどういう背景をもつフォントで組まれているのかを知れば、何気ない日常の風景がより面白く見えるようになる。小林氏の文章がもっと読みたくなった方は、以下のブログも是非目を通していただきたい。
●デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
http://blog.excite.co.jp/t-director/
●ここにも Futura
http://kokofutura.exblog.jp/
最後に、本書に出てくるアドリアン・フルティガーさんの言葉はとても印象的だったので引用させていただく。
「スープを飲んだあと、使ったスプーンの形がありありと思い出せるようなら、そのスプーンのデザインは悪かったということだ」
2011.01.28

仕事でもプライベートでもTwitterのことを話さない日は無くなり、ブログだけでなくFacebookを使ったマーケティングの話なども出てきている昨今、改めてどういう姿勢でソーシャルメディアに取り組んでいくのがいいのか、お客様にどう説明して運用にご協力いただくのがいいのかを知りたくて、この本を手に取ってみた。
本書は、コグレマサト氏と いしたにまさき氏の二人のアルファブロガーによる、ソーシャルメディア活用のための指南書だ。メールマガジンやブログ、Twitterを使った活動を長く続けてきた二人が、どのような経験をし、どんなネットワークが広がっていったのかという体験談は、例えばプライベートでどうTwitterを活用するかという点で参考になる部分が多い。
また、「継続すること」がいかに大事であるかが何度も書かれており、「ギブ&テイク」ではなく「ギブ&ギブ」の精神で続け、「一歩前に出ること」を恐れない姿勢が大事だと語られている。これは実際に自分でやってみて 同じようなことを感じていたので、非常に納得のいく話だった。
一方、企業での取り組みの紹介にもページが割かれており、日産では「ディーダ」ブログを皮切りに、既に6年もソーシャルマーケティングに取り組んでいるとか、サントリー「ハイボール」のソーシャルメディア施策、幅広くパートナーと手を組む「Evernote」の人気の仕組みや、AXEボディソープの「新宿駅前風呂」の巧みな話題作りなど、企業でのソーシャルメディア活用という面では参考になる話が多い。特に問題が起こった際の対応や、効果が測定しにくいこういった活動をどう社内で理解してもらうかという点は興味深かった。
2010.12.23

電子書籍関連の仕事が今後間違いなく増えそうな感触があり、話題の作品を購入してiPhoneやiPadで読んでみたり、ネットや書籍を通じて勉強もしているのだが、なかなか全体像を掴むことができずにいた。そんな時に本書に出会ったのだが、電子書籍をとにかく作って売ってみたいと思っている人に必要な情報が端的にまとめられており、とても理解しやすく感じた。
著者は「FLOP DESIGN」というグラフィックデザイン事務所をやっておられる加藤雅士氏。図版が多く、文章も平易で分かりやすいという本書の特長は、著者がデザイナーであるという点が大きく影響しているように思う。また、SonyReaderやガラパゴスについても記載されており、情報鮮度も高いと感じた。
この本はインタラクティブなオリジナリティあふれる電子書籍アプリを作りたいという人は最初からターゲットになっていないため、iOS向け開発の話はほとんど登場しない。最初に語られているのは、出版物を作るために必要な心得。それを踏まえて、具体的な電子書籍の話に入っていく。現状どんなプラットフォームやフォーマットがあるのか、それぞれどんなアプリで作ることができるのかを具体的に説明している。Sigilだけでなく、Calibreについても触れているのは感心した。
最後にはどんな手順を踏めば各プラットフォームで販売できるのかが書かれており、現時点におけるベターなやり方を提示している点や、注意すべき事柄がきちんとまとめられていた。出版関係者に限らず、小説や漫画、ブログを本にまとめてみたい一般ユーザーにもお薦めできる良い入門書だと思う。
2010.11.10

多くの人にとって重要なのは、名文を書くための技術や心がまえではなく、説得力のある、わかりやすい文章を書ける技術だ。この本で著者は、「慣用句」「常套句」「決まり文句」「紋切り型」などと呼ばれ忌避される、月並みな表現を使いこなすことの重要性を訴えている。
「短文を意識する」「文の単位(文節)は長い順に並べる」「読点に敏感になる(読点が少なくてすむ文章を心がける)」「段落の構成や論証の仕方に気を配る」などは基本中の基本だが、伝わる日本語を書く上では極めて有用だ。一例をひくと、以下を読めば「文節を長い順から並べた方」(2)が読みやすいことが理解できる。
(1)(彼は)/友人たちと/先週の日曜日に/桜の名所として知られる吉野を/訪れた。
(2)桜の名所として知られる吉野を/先週の日曜日に/友人たちと/(彼は)/訪れた。
途中に出てくる「ハ」と「ガ」の議論も面白い。「ハ」は文を飛び越して支配するという解説は、自分には新鮮だった。
メールがこれだけ普及した現在、文章を書くことは誰にとっても必要不可欠なスキルだが、外国語のようにきちんと学ぶ機会は少ない。本書を読めば、日本語を書く上で必要な技術を会得することができるだろう。そこから先は、読書の量やセンスが必要と思われる。
最後に、本多勝一著「日本語の作文技術」(朝日文庫)も紹介しておきたい。昔の同僚が文章を書くのに参考になると薦めてくれた本で、多大な影響を受けたのは間違いなく、今でも感謝している。本書と内容がかぶる部分もあるが、良書なので興味のある方は是非読んでいただきたい。
2010.10.29

はっきり言って、うちの会社はベンチャー企業ではない。現段階で何もイノベーションを起こしていないし、今後のプランが固まっているわけでもなく、当然IPOも狙っていないいからだ。従ってすぐ参考になるような知識が得られるとは思わなかったのだが、磯崎哲也氏の文章は好きで「isologue」はよく読んでいたため、初の著書である本書も読んでみようという気になった。
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2010.10.20

とある会社のコーポレイトサイトをMovable Type 5で構築するにあたり、結構複雑な仕様になることが予想されたため、実践的なテクニックが紹介されている本をいくつか当たったのだが、その中でも有効な情報が多かったのがこの「Movable Type 5 実践テクニック」だ。
Movable Type 5で機能追加された部分をきちんと網羅しつつ、ウェブサイトとブログでテンプレートを共通化するノウハウや、カスタムフィールドを使う際の注意点、カタログサイトの作成方法など、数多くのテクニックが掲載されており、特にローカル環境でMovable Type 5を使う方法についても丁寧に解説されていたのが好印象だった。
プラグインも多数紹介されているが、本書で紹介されたものも含め、コーポレイトサイト構築で利用したプラグインも紹介しておく。
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2010.04.01

これまで携帯サイトは社外の専門のところと組んで制作することが多かったのだが、今回自社で完結する必要性が出てきたため、イチから携帯サイト構築ノウハウや現在のトレンドについて勉強を始めた。
いろんな本に手を出した中で、最も自分にフィットしたのが高木悠介氏の書かれた「Mobile Site Coding & Design ~ 携帯サイト コーディング&デザイン」だ。
本書はPC向けサイト制作の知識を持っているが、携帯サイトについての知識は乏しい人を対象に、携帯サイトを取り巻く状況、PCサイトと携帯サイトの違い、携帯サイトを作る上で注意すべきこと、効率よく3キャリアに対応したサイトを作るためのルール&テクニックなどを紹介している。
文章は平易で解りやすく、サンプルも豊富で、キャリアごとに異なる絵文字対応する際にSSIで対応できるツールも紹介されていて、至れり尽くせりといった感じだった。PCサイトばかり作ってきた方にはオススメの一冊。
2010.01.08

セミナーチャンネル代表取締役、メディアネットジャパン代表、さらには全日本SEO協会代表理事でもある鈴木将司氏の著書。Googleに比べて対応が難しいとされるYahoo!の検索エンジンについて、最新のSEO対策手法を解説していて興味深い。
http://www.seminar-channel.com/
http://www.m-n.com/
http://www.zennihon-seo.org/
結論としては、これまでの有料リンクを買いまくるといった場当たり的なSEO対策は無効化されつつあり、ユーザーにとって価値のある情報を提供することで自然とリンクが集まり、検索エンジンからも評価されるといったナチュラルなSEOが主流になるだろうというものだった。文中で用いられているSEO 1.0と2.0といった比較表現や、White Hat SEOとBlack Hat SEOといった分類などは解りやすくユーモアも感じる。
2009年7月現在の情報が書かれているので、最新のアルゴリズムについて書かれているわけではないし、Bingが採用されれば使えなくなるテクニックも多いのだが、普遍的な情報も多く記載されているので、SEOの担当者なら読んで損は無いだろう。
以下は自分用メモ。要点だけでも凄いボリュームになった。
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2009.12.07

ストラテジィエレメント代表 鬼塚俊宏氏の著書。タイトルをみると怪しく感じてしまうが、内容は良いとある方に推薦していただいたので読んでみたところ、セールスレターに関する小手先のテクニックが書かれているわけではなく、自己啓発・マーケティング・顧客心理分析・ビジネスモデル構築など、バランス良くノウハウが記されていた。
http://www.strategy-element.co.jp/
以下は印象的な部分の抜粋。フルコミッション営業からスタートして、どうやって借金を返済したのかなど、著者自身の体験談も参考になるので、気になった方は本書を読んでみるといいだろう。
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2009.12.04

ベストセラーを続けている『パワポで極める1枚企画書』(竹島愼一郎著)の第2弾。最近企画書を作ることが多いのだが、見た目が整っていることはもちろん、どういった内容でどう見てほしいのかを瞬時に理解してもらえるよう工夫する必要があり、本書は多数のサンプルが収録されていて参考になった。以下、印象的な部分を抜粋する。
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