ヤフー! SEO完全攻略ガイド

2010.01.08  渡邉達朗

ヤフー! SEO完全攻略ガイド

セミナーチャンネル代表取締役、メディアネットジャパン代表、さらには全日本SEO協会代表理事でもある鈴木将司氏の著書。Googleに比べて対応が難しいとされるYahoo!の検索エンジンについて、最新のSEO対策手法を解説していて興味深い。

http://www.seminar-channel.com/
http://www.m-n.com/
http://www.zennihon-seo.org/

結論としては、これまでの有料リンクを買いまくるといった場当たり的なSEO対策は無効化されつつあり、ユーザーにとって価値のある情報を提供することで自然とリンクが集まり、検索エンジンからも評価されるといったナチュラルなSEOが主流になるだろうというものだった。文中で用いられているSEO 1.0と2.0といった比較表現や、White Hat SEOとBlack Hat SEOといった分類などは解りやすくユーモアも感じる。

2009年7月現在の情報が書かれているので、最新のアルゴリズムについて書かれているわけではないし、Bingが採用されれば使えなくなるテクニックも多いのだが、普遍的な情報も多く記載されているので、SEOの担当者なら読んで損は無いだろう。

以下は自分用メモ。要点だけでも凄いボリュームになった。

■■■■■ Yahoo!検索 SEO対策 ■■■■■

━━━━━ アルゴリズム ━━━━━

●Yahoo!検索 インフォセンター
http://info.search.yahoo.co.jp/

●Yahoo!検索コンテンツ品質ガイドライン
http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002838.php

●YST(Yahoo! Search Technology)の主要なシステム構成
http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002835.php

●Googleでは、ページ内にどのような文字が記載されているのかという
内部要素の重要性はわずか2割で、残り8割はほかのドメインからの
リンクである外部要素なのに対し、Yahoo!は正反対の傾向がある

●YSTのインデックス更新は一般に35日くらいの間隔で実施される

●Yahoo!検索の1日のページビューは15億を超える
http://ir.yahoo.co.jp/jp/archives/monthly/
→新機能が検索結果の順位に反映されるのは2週間後

●アルゴリズムを大きく変更したときは、Yahoo! Search Blogに
「Weather Report: Yahoo! Search Index Update」という表題で記事が出る
http://www.ysearchblog.com/
多くの場合、その翌日にはYahoo!検索 スタッフブログにも掲載される。
http://searchblog.yahoo.co.jp/

●WikipediaやAmazonといった大規模サイトが上位表示される

━━━━━ Yahoo!検索SEO対策で必須の4つの要素 ━━━━━

以下は上から順に優先順位が高い

【1】Yahoo!カテゴリ登録要素

●Yahoo!カテゴリに登録するメリット
(1) 以下4つの基準を満たすほどYahoo!検索で上位表示される
・Yahoo!カテゴリ登録マッチ
・カテゴリテーママッチ
・サイトタイトルマッチ
・サイトコメントマッチ
(2) 複数のサイトをYahoo!カテゴリに登録するとカテゴリページができ、
公式サイトの検索順位が上がります
(3) Yahoo!カテゴリ登録サイトからリンクを張られたサイトの順位が上がる

【2】内部要素

●YSTはサイト全体をチェックするので、特定のキーワードに特化した
専門サイトを高く評価する

●キーワード出現頻度:トップページで4.5~6%、他のページでは2%以上4%未満
・キーワードのメリハリも重要。「キーワード解析」などでチェック
http://www.keyword-kaiseki.jp/
・ジャストテキストマッチの徹底(目標キーワードの前後に余分な名詞を
付けない。「の」を入れたり、半角スペース空けるなど)

●タイトルタグマッチ/メタタグマッチの徹底
・シングルキーワードの場合
<meta name=”keywords” content=”A”>
<title>ABCAまたはABAC</title>
<meta name=”description” content=”ABCAまたはABAC”>
・複数キーワードの場合
<meta name=”keywords” content=”A,B”>
<title>AB CD ABまたはAB CD BA</title>
<meta name=”description” content=”AB CD ABまたはAB CD BA”>

●ページの1行目に目標キーワードを入れる

●キーワード近接ペナルティを回避する
・水平近接のパターンと垂直近接のパターンがある
・メニューなどではある程度仕方ないが、基準としては50%以下にする
・トップページだけでなく、サブページも注意する
・サブページにキーワードを書きすぎてもペナルティを受けるので注意
・キーワード近接ペナルティの復旧は、早くて2日、遅くて一ヶ月。
ただし、サブページの場合は遅ければ3~6ヶ月もかかる

●ミラーページのペナルティに注意を払う
・テスト用のページなどが残っていないか注意する

●トップページから他のドメインへのリンク数が10以上だとペナルティ
・「ページ解析」などでチェック
http://www.page-kaiseki.com/
・トップページ以外のページからなら問題ない

【3】外部要素

●以下の順序で被リンクを評価している
(1) トップページからのリンク
(2) 同一テーマのサイトからのリンク
(3) Yahoo!カテゴリに登録されているサイトからのリンク
(4) 古いドメインのサイトからのリンク
(5) 異なったIPアドレスのサイトからのリンク

●2006年以降、サブドメインからのリンクは無効化されている

●2007年8月に日本語ドメインの優位性は消滅

●信頼できるサイト(Good Seed)とは?
(1) Yahoo!カテゴリ登録サイト
(2) Yahoo!カテゴリの掲載履歴の長いサイト
(3) 良質なサイトからより多くリンクされているサイト

●以下の順序で、上の方がBlack Hat SEO、下にいくほどWhite Hat SEO
(1) 有料リンク
・地方自治体、公益法人、学会、有名企業のものは比較的安全
・高いPageRankを謳い文句にした、無名企業が販売するものはリスクが高い
・有料リンクを販売している側は処罰されるが、購入している側は問題ない
(2) 相互リンクによる被リンクの取得
・独自性の低い相互リンク集のページを大量に追加すると、順位が下がる
・相互リンクの効果は以下の順
1) すでに関わりのある企業や個人に依頼
2) 関連性のあるテーマのサイトに依頼
3) 相互リンクをするためだけに作られたサイトに依頼
・相互リンクを完全自動ツール http://www.ir-link.net/
・自動登録検索エンジン作成プログラム http://www.my-search.net/
(3) ディレクトリサービスへの登録
Yahoo!ビジネスエクスプレス http://business.yahoo.co.jp/bizx/
クロスレコメンド http://www.xlisting.co.jp/Service/Xrecommend/
Jエントリー http://www.jlisting.jp/jentry/default/
Dmoz http://www.dmoz.org/
hotfrog http://www.hotfrog.jp/
マイナーなミニ検索エンジンへの登録は基礎中の基礎
・無料の自動登録検索エンジン一覧
http://www.medianetjapan.com/kensaku-engine-01.html
・検索エンジン登録代行も活用
(古いドメイン、IPアドレス分散を徹底し、重複せずに登録してくれる)
有限会社エフネット http://daikou.hp-entry.com/
株式会社ブルーム http://www.seo-aide.com/
(4) 自社サイトグループ
・独自ドメインで専門サイトを作る
STEP 1:切り口を変えた専門サイトを制作
STEP 2:内容の重複度をチェック。3割は重複してよい
STEP 3:専門サイトの切り口がユーザーにとって意味があるか検証
・古いドメインには、古い被リンクがあるので価値がある
古いドメインの販売サービス http://www.domain-channel.com/s/
・IPアドレス分散の重要性は増している
IPアドレス分散型レンタルサーバー http://123server.jp/
予算が無ければ、国内の無料レンタルサーバを利用してもよい
・無料ブログ作成(最低月1回更新すれば被リンク効果がある)
(5) 無料ダウンロードコンテンツ
・良質で長持ちする被リンクを集めるのに理想的な手段
・手で触ることのできないものが最も低コストで済む
(写真、音声、PDF、動画、書式集、HTMLテンプレート、
ブログパーツ、CGIソフト、特定の地域情報など)

【4】企画要素

●SEO対策していないのに上位表示されているのは、人気があるサイトだから
・人気のあるサイトには自然とリンクが集まる

●企画力を駆使してサイト名にビッグキーワードを入れる

●リンクを張ってもらうためには、サイトや商材のユニーク性が必要

●サイトのテーマを絞り込む

●ロングテール戦略
・上位表示困難なビッグキーワードのみを追いかける貧乏SEOを止め、
無数の目標キーワードを用いる金持ちSEOを実践する
・金持ちSEOのステップ
STEP 1:Yahoo!検索APIを組み込んだキーワード検索サービスを使う
関連ワード検索 http://www.kanrenkensaku-word.com/
STEP 2:Googleキーワード ツールを使う
https://adwords.google.co.jp/select/KeywordToolExternal
STEP 3:目標化したキーワードをテーマにしたページがサイト内に
存在したら、そのページを目標ページとする
STEP 4:相応しいページがない場合は新規作成(最低400字は書く)
STEP 5:管理している他のドメインの専門サイトやブログのサブページ
からリンクを張る、ミニ検索エンジンに登録するなど

■■■■■ Yahoo!モバイル検索 SEO対策編の要点 ■■■■■

━━━━━ モバイルSEOの基本 ━━━━━

●PCと同じテクニックが使える

●Yahoo!カテゴリのモバイル版に登録して集客に成功する企業
・10代後半から20代前半を対象にしたB2Cのサイト
・PCサイトで集客しづらい飲食・マッサージ・整体治療院
・美容関連や法律相談関連は全アクセスの半分以上がモバイルから
・インプラントはダメ
・アダルト/出会い系サイト

●すでにあるPCサイトのモバイル版を独自ドメインを新たに取得して作り、
そのモバイルサイトからPCサイトにリンクを張ることは有効
→ミラーサイトにはならないのでペナルティを受けない

━━━━━ Yahoo!モバイル検索 SEO対策の4つの要素 ━━━━━

以下は上から順に優先順位が高い

【1】モバイル版Yahoo!カテゴリ登録要素

●PC版と比べて競争率が激しくない

●Yahoo!カテゴリのモバイル版登録サイトは以下で確認できる
・iモード http://view-mobile.dir.yahoo.co.jp/i
・Ezweb http://view-mobile.dir.yahoo.co.jp/e/
・Yahoo!ケータイ http://view-mobile.dir.yahoo.co.jp/y/

●Yahoo!カテゴリのモバイル版に登録するにはユーザビリティが重要
・トップページは看板、サイトコンセプト、メインメニューだけ
・各ページの画像は2つまでにする
・すべてのページのフッターに連絡先(電話番号)を入れる
・カテゴリ登録が終わるまで外部リンクしない
・絵文字は使わず、GIF画像を使う
・3大キャリア対応を明示する
・ナビゲーションをスッキリさせる

●PCでの携帯電話コンテンツの表示確認を行う
・iモードHTMLシミュレータII
http://www.nttdocomo.co.jp/service/imode/make/content/browser/html/tool2/
・Yahoo!モバイル http://mobile.yahoo.co.jp/
・サイトビューワ http://emu.mobile.goo.ne.jp/emu/emu.php
→実機での確認もきちんと行うこと
→個人的にはFireMobileSimulatorの方が便利に感じる
http://firemobilesimulator.org/

【2】内部要素

●キーワード出現頻度を追求する必要はない

●タイトルやメタタグでの目標キーワードは1サイト/1ページ=1キーワード

【3】外部要素

●モバイルサイトだけを登録してくれる大手ディレクトリサービスや
そのほかのミニ検索エンジンに登録する方法が有効
・Yahoo!ビジネスエクスプレス http://business.yahoo.co.jp/bizx/
・クロスレコメンドモバイル http://www.xlisting.co.jp/Service/XrecommendMobile/
・Jエントリーモバイル http://www.jlisting.jp/jentry_m/
・エフルートビジネスプレミアム http://froute.jp/bizp/

●無料で登録できるディレクトリサービスも有効

●相互リンクや自社グループサイトの構築は効果があるが、PCのように
自然と増えていく仕組みが無いので、自分で増やす

●サブドメインスパムは2008年秋以降効果がなくなった

●PCサイトからのリンク効果は絶大

【4】企画要素(PCサイト同様なので割愛)

■■■■■ Yahoo!ビジネスエクスプレス登録 必勝のポイント ■■■■■

●アイデンティティ(サイト運営者に関する情報)の明瞭性

●コンプライアンス(合法性)
・薬事法に触れる記述がないか
→効果効能を謳うこと
→薬を思わせるような記述(カプセル、~錠を服用)
→症状や病名(花粉症、腰痛、がん)の記述
→「効果がある」ということを断定するような断定調の強い文体
→医師のみに許された医療行為を連想させるような行為の記述
・許認可のいる業務(古物商やリサイクル業など)を無断で行ってないか
・個人情報保護法に触れる記述がないか
・国内で許可を得ていないギャンブルを行っていないか
・誹謗中傷をしていないか、犯罪行為をしてないか
・景品法に触れていないか(過大なプレゼントの提供など)
・誇大広告をしていないか

●ナビゲーションの明瞭性

●商品/サービスの明瞭性
・薬事法に関わる情報を削除しても、ユーザーに伝わる内容にする

●価格と取引条件の明瞭性
・本体価格なのか税込価格なのか
・複数の商品をセット販売するとき価格表示に注意
・返品は何日以内なら可能なのか
・送料はどの地域だとどのサイズでいくらかかるのか
・代金の決済は振込なのか、振込手数料は誰が負担するのか
→特定商取引法に基づく表記をサイト上に必ず記載すること

●営利目的の企業サイト以外は無料登録の申請が必要
・ユニークな個人の経験に基づいたコンテンツが審査に通る

●約半年ごとにYahoo!ビジネスエクスプレス登録は厳しくなっている
落ちる原因は以下など
・トップページに多くの地域名を羅列している
・不適切なサイトへリンクが張ってある
・コンテンツのほとんどが引用、リンク、既に一般的な情報
・運営者自身の責任のもとで提供されているサービスが不足
・アフィリエイト、ドロップシッピング中心
・SNS、掲示板、クチコミ情報サイトで利用者が少ない
・該当する情報のないページがある
・商品や物件の掲載数は十分だが、個々の詳細な案内が不足
・レストランにおける営業時間といった必須情報がない
・見積り、マッチングサービスで提携先の案内が不足
・サイトが数ページしかなく、情報が十分でない
・サイトのタイトルから期待される内容が不足
・随時掲載予定、掲載希望者募集中、といった表示が多い

■■■■■ Yahoo!カテゴリ 複数サイト登録 ■■■■■

●複数サイトをYahoo!カテゴリに登録するメリット
・複数の目標キーワードで上位表示される
・上位表示したいサイトに対するリンク元として
登録した複数のサイトを利用できる

●複数のサイト登録に失敗する原因
・すでに登録されているサイトとコンテンツが重複
・すでに登録されているサイトの一部になっている。
または一部を異なるURLで独立させている
・読者にとって有益でない私的なブログ
・営利目的ではない →無料登録に申請

●複数サイト企画の切り口
・地域別
・店舗/支店別
→それぞれの地域に実店舗が存在していること
→店舗ごとに店長挨拶や店の情報、地元リンク集などを作成
・商品ジャンル別
・商品/サービス別
・対象別(スーツでレディースとリクルートを分けるなど)
→総合サイトを登録せずに、専門サイトだけ登録する裏技もある
→SEO会社はサイト買収なども行う

■■■■■ Yahoo!カテゴリ 登録維持マニュアル ■■■■■

●削除される原因
・登録内容の変更依頼
・新規登録依頼
・類似サイトの登録依頼
・第三者の報告
・Yahoo!カテゴリ登録の際に指摘された改善点を登録後に戻す
・サイトのテーマが大幅に変更されている
・新しく追加したコンテンツが不適切
・サイトが閉鎖あるいは工事中
・遅いサーバや落ちるサーバを使っている
・ドメイン料金の支払いが遅延しサイト消失
・Yahoo! JAPANがサイトの内容を保証しているような案内がある
・Yahoo! JAPANの社会的信用を利用した勧誘や営業
・法律の施行や改正、社会情勢の変化などにより、
提供している商品/サービスが不適切となった
・Yahoo! JAPANが掲載中止と判断(露骨なSEOなど)

●削除された理由を知るには、もう一度新規で登録申請するしかない

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