葉桜の季節に君を想うということ

2008.01.16  渡邉達朗

葉桜の季節に君を想うということ

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして……。

「2004年版このミステリーがすごい!」1位、「2004本格ミステリベスト10」1位、「第57回日本推理作家協会賞」受賞、「第4回本格ミステリ大賞」受賞など、あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作。歌野晶午の作品を読むのはこれが初めてだった。

かなり異色のミステリーで、本書の面白さをネタバレなしに紹介するのは非常に難しい。ラストが唐突でミステリーとしての味わいは今ひとつだが、この叙述トリックは見事だと感心した。最近、ちょっと話題になった本はすぐ映像化されるが、この作品については無理だろうと思う。

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葉桜の季節に君を想うということ

2008.1.16

小説