Movable Type クラウド版のネットワーク帯域について

2017.06.30  渡邉達朗

これまで中小規模のWebサイト構築では、CMSとしてWordPressを利用することが多かったが、アップデート・不具合対応などは自己責任のためセキュリティに不安がある点を考慮し、サーバー監視やセキュリティ対策も含めてシックス・アパート社におまかせできる「Movable Type クラウド版」の導入を薦めるケースが増えてきた。

もちろんWordPressだからといって危ないわけではなく、プラグイン含めきちんとアップデートしていれば問題は少ないのだが、2017年2月に発生したREST APIの脆弱性によるサイトの改ざん被害が150万件を超える大規模な問題となったこともあり、企業からは忌避されやすくなったように思う。

「Movable Type クラウド版」はIDCフロンティア社のインフラを利用した複数のプランを用意しており、用途に応じて選ぶことができる。プラン選びのポイントをまとめたページもあるが、ここでは分からないことを代行してシックス・アパート社に質問することも多い。

特に質問されるのが、いったいどの程度のPVが捌けるのかや、アクセス負荷が急激に増大したときに対処する方法があるのかといった点。このあたりの情報をブログに載せておくのは有益と思われるので、回答してもらった内容を一部公開する。

ただ、これはあくまで現時点の情報であり、シックス・アパート社はここに書かれた内容を保証するものではないことも明記しておく。

1.アクセス過多となった場合の対応

アクセスが集中しサーバー側で捌き切れなかった場合、別ページを表示させるようなオプションのご用意はございません。(ページが表示されない状態となります)

尚、PV(月間転送量)が多い。あるいは、突発的なアクセス過多が想定されるようなケースでは、CDNサービスをご契約いただくようご案内しております。

また、ご契約中のお客様の月間転送量が多い場合等は、弊社からお客様にご案内させていただくケースもございますが、目安は(2.)のご質問にも関係しますが、

・月間転送量が1TBを超える場合
・月間のPVが数十万PVになる場合
・ネットワーク帯域が10Mbpsを超えるケースがある場合

上記のような利用状況の際、弊社からCDNのご契約等をご案内させていただく場合がございます。

2. Movable Type クラウド版のネットワーク帯域について

弊社が利用しているクラウドベンダーはIDCフロンティア様となり、ネットワークは以下のページに記載がございます。
https://www.idcf.jp/cloud/spec/internet.html

弊社に割り当てられているネットワーク帯域は2Gbps(ベストエフォート)程度となるようですが、弊社のクラウドサービスは共有型となりますので、1社で2Gbpsほどの帯域を持っているわけではございません。

従いまして先にご回答しました、「ネットワーク帯域が10Mbps」が1社様の目安となります。
もちろん、10Mbpsを超えると表示されなくなるということではございませんが、その他お客様含めて、2Gbpsの帯域ということになります。

また、計算値もご案内しておりましたが、ご案内した単位はByteとなり、bpsの場合はbitとなりますので変換が必要です。

(ご参考)
1MB(byte)程度のコンテンツの場合、10Mbpsの帯域ですと、1秒間に1.25回表示できることになります。1MBのデータ量で作成されるページはさほど多くないと思われますので、100KB程度のページ容量と仮定すると、1秒間に12.5回表示できることになります。
また、上記でご説明しました通り、10Mbps以上で表示されなくなるわけでなく、他のお客様の表示状況次第となりますので、実際はさらに5倍程度のアクセスでも表示されなくなるようなことはないかと存じます。
(保証しているわけではございません)

また何度も記載して恐縮致しますが、あくまで保証しているわけではございませんが、上記1秒間の表示可能数がスパイク数となるかと存じますので、100KBのコンテンツですと、60回程度は表示可能かと存じます。

シックス・アパート株式会社
インフォメーションチーム

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Movable Type クラウド版のネットワーク帯域について

2017.6.30

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