Steve Jobs 1955-2011

2011.10.06  渡邉達朗


1976年にApple Computer(現Apple)を友人らと創業。iPodやiPhoneなどをヒットさせ、同社を世界有数のIT企業に育てたSteve Jobsが2011年10月5日死去した。56歳だった。この人物から自分がどれだけの影響を受けたのかは判然としないが、突然の訃報に際し、動揺を隠せないでいる。心を落ち着けるためにも、印象に残った彼の言葉をここに書き留めておこうと思う。

仏教には「初心」という言葉があるそうです。初心をもっているのは、すばらしいことだ。

あなたの時間は限られている。だから他人の人生を生きたりして無駄に過ごしてはいけない。ドグマにとらわれるな。それは他人の考えた結果で生きていることなのだから。他人の意見が雑音のようにあなたの内面の声をかき消したりすることのないようにしなさい。そして最も重要なのは、自分の心と直感を信じる勇気を持ちなさい。それはどういうわけかあなたが本当になりたいものをすでによく知っているのだから。それ以外のことは、全部二の次の意味しかない。

良く考えて欲しい。あなたは、人生の残りの貴重な日々をペプシでただの砂糖水を売って過ごすのか、それともAppleで世界を変えるために使うのか、この千載一遇のチャンスに賭ける気はないのか?

未来を予測する最善の方法は、自ら未来を創造してしまうことである。

方向を間違えたり、やりすぎたりしないようにするには、まず「本当は重要でもなんでもない」1000のことに「ノー」と言う必要がある。

すばらしい仕事をするには、自分のやっていることを好きにならなくてはいけない。まだそれをみつけていないのなら、探すのをやめてはいけない。安住してはいけない。心の問題のすべてがそうであるように、答えを見つけたときには、自然とわかるはずだ。

もし君が家具のデザイナーでとても美しい箪笥を作っていたら、背面で誰も見ないからと言って後ろにベニヤ板をはったりするだろうか。背面でもそこに存在すると感じれば、後ろにも美しい木材を使うだろう。それは、夜よく眠るために、本物の証のために、品質のために。全てが一貫された出来映えのために、きっとそうするだろう。

未来に先回りして点と点をつなげることはできない。君たちにできるのは過去を振り返ってつなげることだけなんだ。だから点と点がいつか何らかのかたちでつながると信じなければならない。自分の根性、運命、人生、カルマ、何でもいいから、とにかく信じるのです。歩む道のどこかで点と点がつながると信じれば、自信を持って思うままに生きることができます。たとえ人と違う道を歩んでも、信じることが全てを変えてくれるのです。

私は17歳の時、こんな感じの言葉を本で読みました。「毎日を人生最後の日だと思って生きてみなさい。そうすればいつかあなたが正しいとわかるはずです。」これには強烈な印象を受けました。それから33年間毎朝私は鏡に映る自分に問いかけてきました。「もし今日が自分の人生最後の日だしたら今日やる予定のことは私は本当にやりたいことだろうか?」それに対する答えが「ノー」の日が何日も続くと私は「何かを変える必要がある」と自覚するわけです。

君たちが持つ時間は限られている。人の人生に自分の時間を費やすことはありません。誰かが考えた結果に従って生きる必要もないのです。自分の内なる声が雑音に打ち消されないことです。そして、最も重要なことは自分自身の心と直感に素直に従い、勇気を持って行動することです。心や直感というのは、君たちが本当に望んでいる姿を知っているのです。だから、それ以外のことは、全て二の次でも構わないのです。

Stay hungry, Stay foolish. ハングリーであれ、バカであれ。

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Steve Jobs 1955-2011

2011.10.6

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