明日から21_21 DESIGN SIGHTで開催される、「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」の内覧会に参加してきた。展覧会ディレクターはWebやインターフェース、映像の分野で高く評価されている中村勇吾。本展では小山田圭吾(Cornelius)が展覧会のために書き下ろした新曲“AUDIO ARCHITECTURE”を気鋭の作家たちがそれぞれの視点から解釈した映像作品を展示している。
ショーン・オノ・レノンがCorneliusの音楽を「He paints a kind of audio architecture.」と表現した一節に出会い、今回の展覧会を考案し始めたという中村は、開催に際し「あるひとつの音楽をもとに空間を構築する試み」だと語っている。Wonderwall片山正通が構成を担当した会場を実際に訪れてみると、これまでの展覧会とはまったく異なり、音とグルーブ感に力を入れた展示になっていることが強く感じられた。
Cornelius直撃世代だからかもしれないが、まずギャラリー1で流れているスタジオライブ映像がかっこよくてしびれる。ずっと聴いていたくなるような、そんな感じ。
同じ音楽が流れる空間としてギャラリー2の展示につながっているのだが、こちらは9組の作家によるバラエティに富んだ映像が横長の巨大スクリーンに次々と流れており、これまでの展覧会とはまったく異なる演出に驚かされた。
スクリーンの裏側では各作家の作品を個別にじっくり観ることができるようになっている。特に印象に残ったのは、モーショングラフィックスが素晴らしかった大西景太の「Cocktail Party in the AUDIO ARCHITECTURE」と、ミュージック・ビデオに音楽を聴く人そのものが取り込まれる演出が斬新な辻川幸一郎(GLASSLOFT)×バスキュール×北千住デザインの「JIDO-RHYTHM」。iPhone X専用だがアプリも配信されているので、興味のある方はお試しいただきたい。