Apple初のワイヤレスイヤフォン「AirPods」。発売日である12月19日に注文した商品が正月にようやく届いたので、実際の使い勝手はどうなのか、一週間ほど使ってみた感想を書き残しておこうと思う。
AirPodsは一般的なワイヤレスイヤフォンと同じBluetooth接続だが、充電器を兼ねたポータブル充電ケースとイヤフォンをセットで使う前提でデザインされている点が特徴と言えるだろう。新たに開発されたApple W1チップを搭載し、光学センサーや加速度センサーと連携することで革新的な機能を実現している。
iPhoneの近くでAirPodsのケースを開けるとすぐに認識し、自動的にAirPodsが画面に現れてペアリングを促される。あとは「接続」をタップすればペアリング完了。この手順はとても簡単で分かりやすく、さすがAppleと感心させられる部分だ。AirPodsのイヤフォンを耳に入れると自動的に使える状態になり、耳からイヤフォンを外すだけで音楽が止まるのも実にスマート。Bluetooth接続も安定しており、音楽を聴いていて途中で切れるといったことは一度もなかった。
知り合いにも試してもらったところ、AirPodsの装着感についてはかなり個人差があるようだ。耳の形があっているのか、個人的には良好なつけ心地で満足度は高い。頭を振ったり歩き回ったりしても外れる気配はなく、ケーブルのことを気にしなくていいワイヤレスイヤフォンの気持ちよさを満喫している。
AirPodsの音質については、iPhoneに付属しているイヤフォンと同等といって差し支えないだろう。はっきり言って音質にこだわるオーディオマニアにはおすすめできない。安価なカナル型イヤフォンと比べても、開放型のAirPodsは構造的に不利なこともあり、遮音性や音質面で劣っている。しかしながら、カナル型が苦手でBoseのイヤフォンを愛用している自分のような人にとっては、AirPodsは検討に値すると思う。
気になる再生時間はイヤフォン単体だと5時間しか持たないが、イヤフォンをケースに入れると自動的に充電され合計24時間まで伸びる。通勤時に音楽を聴く程度であれば、めったにケースは充電せずに済むので十分実用的だろう。また、iPhoneの画面にバッテリー残量が分かりやすく表示されるのもいい。
AirPodsを装着中にイヤフォンをダブルタップすると、音声アシスタント「Siri」を呼び出し操作できるのだが、さすがに外でこの機能を使う勇気はないため活用できていない。この部分は、例えばダブルタップで次の曲に行くなどカスタマイズできるようになると嬉しいのだが……。今後のアップデートに期待したい。
