明治5年に建設された「富岡製糸場」は日本で最初の官営模範製糸場。平成26年6月25日、世界遺産に登録された。
国宝の繰糸所は繭から糸を取る作業が行われていた建物。創設当初はフランス式の繰糸器300釜が設置され、世界最大規模の製糸工場だった。ここでは品質のよい日本の生糸や養蚕技術が、世界規模で絹産業の発展に繋がったといわれる現場を見学できる。
小屋組みにトラス構造を用いることで、建物の中央に柱のない広い空間が保たれていたようだ。
操糸場、東・西繭倉庫やブリュナ館などの創業当初からある建物は、明治初期からほぼ完全な状態で残っているのも見どころのひとつ。
赤茶色のレンガの壁にグレーの屋根、木造部分は白で統一され、デザイン一つ一つに当時の歴史的背景やこだわりが感じられる。フランス人技術者が瓦職人に作り方を教えて作られたという、フランス積みのレンガ壁が見れただけでも大満足だった。