9月9日16時から予約が始まったiPhone 7シリーズ。今回は新色のジェットブラックにも惹かれたのだが、塗装の安定性や落ち着いた色合いを重視してブラックのiPhone 7 Plusをau Online Shopで予約した。今回も自宅へ直接配送してもらう形にしたのだが、初日の16:09に予約して今日ようやく届いたことを考えると、これまでと比較してiPhone 7 Plusの初期生産量やauへの割当数は相当少なかったのだろう。
化粧箱から取り出したiPhone 7 Plusは以前の筐体とあまり変わっていないように見えるが、これまでDラインと呼ばれてきた電波の通り道となる樹脂部分の形状が変更されるなど、細かい改良がいくつも加えられている。特にDラインがブラック系のボディでは目立たない処理になっている点は好印象だ。
9年前のiPhone登場以来ずっと変わらなかったホームボタンが、物理ボタンから感圧式に変更されたのも大きな変更点と言えるだろう。圧力を感知しTaptic Engineによる振動で触覚的な反応を返すのだが、正直言って使い心地は物理ボタンとかなり異なる。このあたりは慣れが必要だが、もっとも酷使されるホームボタンが故障する心配から解放されたのは喜ばしい。
iPhone 7シリーズが防水防塵性能を備えたのも良い変更点だ。イヤフォンジャックが廃止されたことは一部から非難されているようだが、ホームボタンを感圧式に変更したことも含め、IP67の防水防塵性能に大きく貢献しているのだと思う。また、iPhone 7と共に発表されたAppleの新型ワイヤレスイヤフォン「AirPods」も非常に気になっており、発売されしだい購入して試してみたいと思っている。
今回iPhone 7 Plusの発表を見ていて、一番魅力を感じたのはカメラ機能の強化だった。光学式手ブレ補正機構を搭載した28mm相当F1.8の広角カメラと、56mm相当F2.8の望遠カメラのデュアルカメラ構成。ようやく2倍の光学ズーム撮影が可能となったのも嬉しいが、それよりワクワクさせられたのが背景ボケ効果を与える「被写界深度エフェクト」機能だった。
RGB+モノクロのデュアルカメラを搭載したLeica認定スマートフォン「Huawei P9」には、ピントの合う範囲を後で自在に変更できるワイドアパーチャ機能が搭載されているのだが、iPhone 7 Plusでも同等かそれ以上の写真が生み出せるのではないかと期待してしまう。今はまだ開発中で被写界深度エフェクトが利用できないのは残念だが、デュアルカメラからの距離情報を活用して生成されるボケとはどんなものなのか、リリースされる日を本当に楽しみにしている。
改善点の多いカメラだが、気になるところもある。多くのiPhone 7購入者が驚いたと思われるが、シャッター音が大きすぎる点だ。いろいろと言われている通りかなり大きな音が鳴るし、スピーカー部分を指で覆うことも難しい。盗撮防止という狙いはわかるが、シャッター音量についてはiOSアップデート時の改善を期待したい。
なお、iPhone 7シリーズでは新たにFeliCaに対応し、Suicaなどを登録できる点が大きくアピールされているが、個人的にはVIEWカード定期券のSuicaオートチャージ機能に十分満足しているのでしばらくは使わないと思う。