
市川市芳澤ガーデンギャラリーで「さかざきちはるのおしごと展」を観てきた。Suicaのペンギンやチーバくんの生みの親として知られるイラストレーターさかざきちはるさんは、千葉県市川市の出身で地元での個展は5年ぶりなのだそうだ。

ベンチにもペンギンの絵が描かれていて和む。

入ってすぐのところに「ビンゴ先生、さかざきちはるのおしごとってどんなの?」というコーナーが設けられていた。ビンゴ先生とは、さかざきさんが11年間一緒に暮らしたたれ耳うさぎのビンゴのこと。愛情にあふれたイラストの数々にまずグッとくる。

大人気のペンギンシリーズはもちろんのこと、10周年を迎えたチーバくん、カクカクシカジカなと、150点を超える作品を一挙に紹介する本展示。床に描かれたペンギンの足跡がかわいい。


「絵本作家のおしごと」コーナーにはたくさんの絵本やイラストが展示されており、子供が絵本を読めるよう小さな椅子も置かれていた。

「鯛やイカ、特に肉と貝焼いた」「田舎役人、肉焼かない」など、「回文の国へようこそ」と題された言葉遊びのコーナーも凝っている。


白黒ねこだけの不思議なお店「白黒さんいらっしゃい」の専用コーナーもあって嬉しかった。このお店では、白黒ねこのことを白黒さんと呼ぶのだが、描かれた白黒さん達をよく見ると色んな柄や表情の子がいて楽しい。

「ペンギンのいるところ」では、過去10年分の「ペンギンダイアリー」のイラストを紹介しており見応えがある。本会場では39作品を、併催の木内ギャラリーには47作品が展示されていた。

ペンギンにまつわる言葉を集めて、アイウエオ順に並べた愉快な教科書「ペンギンブック」。壁にたくさん飾られていた「ペンギンブック」のイラストがすごくよかったので、いくつかお気に入りを紹介したい。

【ソ】ソーセージ。日本には魚肉ソーセージを愛するペンギンがいるらしい。

【チ】地図。ペンギンは地図を持たずに旅行する。

【ノ】飲む。魚は食べ物ではなく飲み物だ。

【ヒ】秘密。こんなのが混じっていることも…。

【ム】むっちり。もてるペンギンの条件はむっちりしていること。


誕生10周年を迎えたチーバくんの展示コーナーもものすごい充実ぶり。千葉で開催されているだけのことはある。壁全体を使った巨大なチーバくんの解説も見応えがあった。

画材が置かれたコーナーも素敵。

東京藝術大学デザイン科による子供たちのくつろぎスペースも用意されていた。子供が動画「宇宙ネコ マードックの冒険」をずっと観ている姿が微笑ましい。

ダイハツのCMでもお馴染み、カクカクシカジカも白タートルにプリントされた形で展示されていた。

続いて、芳澤ガーデンギャラリーから歩いて10分ほどの所にある「市川市木内ギャラリー」へ。

ここでは「さかざきちはるのおしごと展」の関連開催として「ミニ²おしごと展」が併催されている。チケットは共通なのでオトクな気分。

東京藝術大学での展示作品「ペンギンのいるところ」を中心に紹介しているのだが、展示スペースの雰囲気が本当に素晴らしかった。