神田川沿いにある煉瓦の塀の落ち着いた風情の一軒家が、明治41年創業の「石ばし」だ。運がよければふらりと来ても入れるが、ほとんど予約で満席になってしまう。建物の雰囲気、接客、料理すべてが高い水準にある、個人的にとても好きなお店。
今回は玄関横のテーブル席かと思っていたのだが、奥の座敷に案内してもらえたのは嬉しい誤算だった。このお店、鰻が出てくるまで1時間待つとかザラなので、ゆったり待つことができるかどうかが大きな問題なのだ。
飲み物を注文して暫くすると、ビールとともにおぼろ豆腐が出てきたのだが、この豆腐が中々美味。
その後は、お通しを摘まみつつ酒を飲みながらひたすら待つ。30分ほど経ったころ、真打ちのうな重が登場。思わず笑みがこぼれる。一口食べれば天国のような気分。ふっくらした食感、ほどよい甘辛さのタレ、絶品の焼き具合、もう最高。ああ、また食べたくなってきた。
次行くのは冬かな……。