今年の年末年始は富山へ帰省せず、父を東京に呼んで二人で過ごすことにした。東京駅で出迎えた後は、父の希望でアメ横や不忍池あたりをぶらつく。
夕食は有楽町マリオンにある「叙々苑 游玄亭」へ。以前から焼肉が食べたいと父が話していたので、安心感のある叙々苑に招待したのだ。
ここは上質な肉はもちろん、叙々苑サラダがやはり絶品。父も美味いと言ってくれたので嬉しい。
特選シャトーブリアンは、その分厚さからは想像できないトロけるような柔らかさに驚かされた。
今回滞在先に選んだのは、歌舞伎座近くで観光に便利な「三井ガーデンホテル銀座五丁目」。なんといっても大浴場があるのが魅力で、今夜はタイミングよく二人だけで満喫できた。父の背中も流せたし、今年はもう思い残すことはない。
元旦はホテルで朝食をとった後、父の希望で東京タワーに向かう。
実はトップデッキまで登ったことがなかったのだが、雲ひとつない富士山が綺麗に見えたのが嬉しい。
増上寺に立ち寄ったり、巣鴨地蔵通り商店街を散策したりと父の望むままあちこち移動。
さすがに疲れたところで奥さんと合流し、池袋西武にある天ぷら専門店「銀座 天一」を訪れた。戦前より政財界や多くの文化人に愛されてきた老舗の味を父に味わってもらいたい。そんな思いで、今夜は出来立てを一品ずつ食べられるカウンター席を予約しておいたのだ。食材をひとつひとつ丁寧に揚げる職人の所作が美しくずっと見てしまう。シューッという音がして、懐紙の上に置かれる天ぷらはいつも食べているものとは別物だ。
天ぷらの始まりは海老の足で、これがパリパリしてとても美味い。
海老・アスパラ・鱚・椎茸海老詰め・帆立・穴子と続く。最後は小海老のかき揚げを天茶にしていただいて〆。新年早々、父や奥さんと3人で美味しい天ぷらを食べながら談笑できて楽しかった。
新年2日も朝から父の希望で麻布十番商店街に向かい、豆源でお土産をたくさん購入。それから六本木ヒルズまでぶらぶら散歩し、毛利庭園や森美術館、スカイデッキからの眺めなどを楽しんだ。
昔ながらのものが好きな父なので、次は谷中銀座が見たいというので連れて行ったりして、今日も一日案内に終始する。
夕食は銀座にある昭和元年創業の中国料理専門店「銀座アスター」本店へ。夫婦揃って大好きなここの料理を父にも楽しんでもらおうと、正月限定のコースを予約しておいたのだ。
最初に提供されたのは新春を祝う前菜の盛り合わせ。なんとなくお節っぽい。
続いて毛鹿鮫の尾鰭の上海蟹煮込み、和牛の焼き物と北京ダックの盛り合わせなど豪華なメニューが続く。
活け鮑とコラーゲンのオイスターソース煮込みは美容に良さそうと奥さんに好評だった。
個人的にやっぱり美味しいなと思ったのは、たらば蟹のレタス炒飯。
父はフルーツの水晶ゼリー仕立て、ライチシャーベット添えがいたく気に入ったようだった。今夜も家族三人で楽しいひと時を過ごすことが出来たので、アスターの皆さんの親切な対応に心から感謝したい。