伊香保温泉旅行 2018

2018.02.04  渡邉達朗

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
仕事の疲れを癒やすべく、土日は万葉集にも登場する歴史ある温泉地「伊香保温泉」で湯治と洒落込んできた。

五徳山 水澤観世音(水澤寺)
五徳山 水澤観世音(水澤寺)
五徳山 水澤観世音(水澤寺)
伊香保温泉のほど近く、山奥に佇む「水沢寺」は坂東三十三観音の第16番霊場。推古天皇・持統天皇の勅願により創建され「水澤観世音」として親しまれている。

五徳山 水澤観世音(水澤寺)
県の指定重要文化財にもなっている「六角堂」は県内屈指のパワースポット。1787年に竣工された銅板瓦棒葺の造りで、内部にある回転する六地蔵尊は全国的にみても非常に珍しい。

五徳山 水澤観世音(水澤寺)
高光中将の妻・伊香保姫の御持仏だったと伝えられる本尊「十一面千手観世音菩薩」は、安産や子育てにご利益があると言われている。

伊香保温泉
榛名山の東麓、標高約700mの地に広がる湯の町「伊香保温泉」は、万葉集や古今集などにも登場する歴史ある温泉地。草津温泉と並んで群馬県を代表する名湯である。徳富蘆花やベルツ博士、竹久夢二など多くの著名人も迎えてきた。

伊香保温泉
伊香保温泉
400年以上の歴史を持つ「石段街」は伊香保温泉のシンボル。昔ながらの射的場や温泉饅頭を販売する土産物屋が、365段ある石段をはさんで建ち並ぶ。

伊香保温泉
今の石段は昭和55年から5年をかけて大改修されたもの。徳冨蘆花の小説「不如帰」の舞台にもなった石段の途中には、与謝野晶子の「伊香保の街」の詩が刻まれている。

勝月堂
勝月堂
勝月堂
全国各地の温泉地で売られている茶色の温泉饅頭は、ここ「伊香保温泉」が発祥の地だった。石段街にある「勝月堂」の半田勝三氏が、伊香保の湯の花の色に似ている「湯乃花まんじゅう」を創案したのが最初で、明治時代から100年変わらぬ上品な味を楽しめる。大変気に入ったので、あとで食べられるよう箱入りも購入した。

伊香保神社
伊香保神社
「伊香保神社」は伊香保温泉の湯元近く、石段街を登りつめた場所に鎮座する延喜式内社。昔から子宝に恵まれるご利益がある神社として人気がある。

竹久夢二 黒船屋
美人画で一世を風靡した大正ロマンを代表する画家・竹久夢二。

竹久夢ニ 伊香保記念館
「竹久夢ニ 伊香保記念館」では代表作「黒船屋」をはじめ、数々の美人画、デザイン画、水彩画、素描など、幅広い作品を展示している。

竹久夢ニ 伊香保記念館
榛名山を含むこの一帯は竹久夢二にゆかりの深い土地で、かつて夢二はモデルのお葉を連れて伊香保を旅し、のちに榛名湖畔にアトリエを建てた。記念館は夢ニ研究で知られる長田幹雄の収集品を中核に、1万6000余の作品を所蔵し、企画展の開催や出版活動等により、夢二の幅広い創作活動を紹介している。

竹久夢ニ 伊香保記念館
竹久夢ニ 伊香保記念館
夢二作品以外にも古き良き時代の調度品をはじめとする名脇役の数々を展示。100年以上前に作られたオルゴールからは夢あふれる演奏も楽しめる。

喫茶店「港屋サロン」
本館3階に設けられた喫茶店「港屋サロン」で、夢ブレンド珈琲と夢二ようかんがセットになった「うるわし乙女セット」を注文。お土産にも人気の羊羹はパッケージも夢二仕様。好きなものを選べるカップも素敵なデザインだった。

竹久夢ニ 伊香保記念館
「大正ロマンの森」と呼ばれる広大な敷地には、夢二がよく描いていた蔵をイメージした「本館 大正ロマンの館」、夢二の代表作「黒船屋」を展示する「本館 夢二黒船館」、美術館の機能を最初から備えた初の日本建築「新館 義山楼」など様々な施設が存在している。

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
今回の宿は大正8年創業、伊香保温泉の中でも随一の絶景展望露天風呂が自慢の「和心の宿 オーモリ」。温泉街の中心、石段街ロープウェイ駅の目の前という好立地にある。

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
玄関を入ると畳敷きのロビーが広がり、素足でくつろげるようになっていた。

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
夕食は地産地消をテーマに、季節感あふれる地場産食材をふんだんに使った品々が並ぶ。節分なので、特製の恵方巻きまでサービスしてくれた。

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
「上州もち豚すき焼き仕立 岩田のたまご添え」や旨味がしみこんだ群馬名物「おっきりこみうどん」など、上州の食材を取り入れたお料理の数々はボリュームも十分で美味しかった。

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
「伊香保温泉・和心の宿 オーモリ」で迎える朝は爽やか。部屋の窓からは、谷川岳、小野子山、武尊山、子持山、遠く日光白根山まで見渡せる。

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
標高800mの屋上露天風呂からは湯の街・伊香保を眼下に眺めつつ、遠く赤城山や谷川連峰まで見渡せる。檜造りの湯船でゆったりと朝風呂を楽しむのは最高だった。

伊香保温泉・和心の宿 オーモリ
オーモリは朝食もこだわりたっぷり。赤城山麓の水と大豆100%使用ぐんま納豆、榛名山麓「岩田養鶏場」のこんもり卵、地元農家の新鮮野菜、群馬県産こしひかりと体にやさしい餅きび粥など、どれも美味しかった。

伊香保ロープウェイ
「伊香保ロープウェイ」は昭和37年に営業を開始し、温泉街の不如帰駅から標高932メートルの見晴駅までを4分間で結び、観光客の足として活躍している。

物聞山山頂にある見晴駅周辺
物聞山山頂にある見晴駅周辺
物聞山山頂にある見晴駅周辺には、赤城山・谷川岳の壮大なパノラマを一望できる展望台や、二ツ岳を中心に東西2.9キロメートル、南北1.9キロメートルの広大な県立伊香保森林公園があり、大自然のトレッキングが楽しめる。

伊香保 保科美術館
伊香保 保科美術館
伊香保温泉にある「伊香保 保科美術館」は現代日本画を中心に、竹久夢二や小林かいちの作品を展示している。2階には180度見渡せる素晴らしい展望の喫茶スペースがあり、敷地内には足湯まで用意されていた。タイミングがよかったのか、訪問したときは自分と奥さん2人きりの貸し切り状態。幻のデザイン画家として近年話題の多い、小林かいちの絵葉書や絵封筒をたくさん鑑賞できて楽しかった。

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2018.2.4

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