姑獲鳥の夏

2005.07.25  渡邉達朗

姑獲鳥の夏

昨日、会社の仲間と新宿東急にて実相寺版「姑獲鳥の夏」を観てきた。総評としては面白かったと言える。原作をずっと読んでいるため、自分なりのキャラクターや世界観との違いに戸惑う部分もあったのだが、あの長くて枝葉の多い話をよくここまで解りやすくまとめたものだと思う。映像のトーンも非常に好ましい出来だった。

イメージどおりで嬉しかったのは、永瀬正敏演じる関口君。サルっぽくて素晴らしかった。いしだあゆみも登場シーンは少ないのに存在感たっぷりで流石だと思う。

気になった点も挙げておくと、まずは堤真一演じる中禅寺が自分のイメージと違っていた。小説を読んでいた時には、初対面の人が怒っていると勘違いするほど凶悪な人相を持ち、痩せた身体に漆黒の衣装を纏う姿を想像していただけに、どうにもギャップが埋まらなかった。

京極堂の佇まいも同様で、映画では二階建てで真ん中が吹き抜けという造りになっていたのだが、本がみつしりと積み上げられた狭い古本屋の奥で、仏頂面の主が本を読んでいて欲しかったなぁ。

最後に、いらないと思ったものをいくつか。姑獲鳥のイメージ・月・スポットライト・エンドロール後のアレ。

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姑獲鳥の夏

2005.7.25

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