田舎で一人暮らししている父との二人旅、今回の目的地は金沢。

加賀百万石の城下町として有名だが、父にとっては学生時代を過ごした場所だ。

有名スポットだけでなく、個人的な思い出の地もできるだけ訪れることを目指した。

今回宿泊したのは金澤湯涌温泉にある大人の隠れ宿「百楽荘」。日本三名園のひとつ兼六園から車で15分という立地の良さが最大の魅力。

北陸最大級の4つの貸切露天風呂や個室食事処を備えている。

今回利用したプランは宿泊費の一部を被災地である能登町へ寄付するもの。リビング・和室・ツインベッドルームを備えたスイートは非常に快適。露天風呂から望む蒼々とした湯涌の山や満天の星空も素晴らしい。

個室でいただく夕食は、甘海老羽二重蒸しと鰻蒸し寿司からスタート。石川近海の海の幸盛り合わせや能登牛の山椒石鍋など美麗な料理が続く。

父のために毛蟹を甲羅味噌・ボイル・蒸し寿司で味わうメニューを追加したり。

合鴨治部煮や鱧のしゃぶしゃぶは父の好みに合ったようで喜んでもらえた。

美味しい料理を楽しみながら、父が金沢にいた頃の話を聴くことができたのが嬉しい。下宿のあった場所は廓の中だったらしく、お金がなくて苦労したから、よくお姉さんに食べ物をもらったのだとか。香林坊のあたりも昔とは変わってしまったと言いつつ、思い出話をする父は楽しそうだった。